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夏の魔法
第4章 『幻想』に近づけば

後ろを振り返ると
敦士が目をつぶる女性の手をひいている

「ご、ごめん…!誰?」

慌てて散らかった写真を寄せ集め
身なりを整える

「名取志乃さん…です」

白いワンピースが良く似合う
すらりとした柔らかいイメージのする彼女は
夏よりも春の方が素敵に見えるだろう

「えっと…神田千里です」

ぺこりと頭を下げる彼女に
千里は見覚えがない

「見えないの?」
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