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くちなし
第2章 香
「えぇ。入るわ。着替えてくる。
 黒田。部屋まで紅茶を持ってきてもらえるかしら?」
「かしこまりました。」

ーパタンー

「…はぁ…。」
今日も散々な出来事ばかりだった。
20歳になった途端、周りの男達が前にもましてうるさくなった気がする。
昴になぞられた首筋。
善に触れられた唇。
鏡越に触れる。

なんて、汚らわしい…。あんな男達に惑わされて、より香りが増した。

「私は…本当に恐ろしい女だわ…。」

ーコンコン!ー
「お持ち致しました。」
「どうぞ。」
ーがちゃー
「失礼致します。」
「ん?黒田?いつもの紅茶と違う?」
「お気づきになりましたか?今日は、ローズペタルをブレンドしております。」
「ローズペタル…?」
「ええ。気分が落ち込んだ時や不安を解消してくれる作用があるそうですよ。あとは…美肌効果もございます。」
黒田は、いつも私の態度や表情から読み取り、気の利いたことをしてくれる。
「いつも、ありがとう。……………ん。美味しいわ。」
緊張していた心がほぐれるのがわかる。

「今日の大学は、いかがでしたか?」
ードキン!ー
「ええ。普通よ。」
指摘されたような気がして、心臓がうるさい。

「さようでございますか。
 今日は……。違う香りが致しますね。甘い…甘い香りが…。」
見透かされているような気がした。
「はぁ…。黒田に嘘はつけないこと…私が一番知っているわ。色々あったの…。」
「…。紀村家の坊ちゃんですか?」
「え、えぇ…。」
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