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くちなし
第2章 香
ーギシッー
私が座っている椅子の肘掛けに両手を付く黒田。
もう、黒田から逃げられない。

「消毒…して差し上げましょうか?」
「っ…!////」
いけない事だとわかっているが、身体は黒田を受け入れてしまう。
「答えは?」
「………して…。」

ーちゅっー
黒田は優しくキスをする。
「んっ…。」
「………。」

唇を離し、見つめ合う。
「使用人とこんないけないことを…。
 お嬢様は、悪い子ですね。」
「ふふ…黒田だって、お父様やお母様に知られたら、殺されるわ。」
優しく抱きしめられる。
「そうですね。さぞかし、驚かれるでしようね。」
「ええ。あとはお兄様にも…。…んっ!」
「…っはぁ……。若様の事は口に出してはいけませんよ。」
眉をひそめ話す。
「どおして?」
「いえ…。何も…。」
目をそらす黒田。
「なによ。意地悪。黒田は本当に何も教えてくれないのね。」
「少し、喋りすぎですよ?
 ベッドの上でおとなしくしていた方か、品があります。」
「ふん!ここは椅子の上だもの。」
苦笑する黒田の顔をみて、安心する。

ーぐいっ!ー
ードサッ!ー

「それじゃあ、ベッドの上で黙らせましょうか?
 …クスクス……。しかし、お嬢様には、無理でしょうか?
 すぐに、鳴いてしまう。」
「……っ!////ばか…。」

ーちゅっー
「んんっ…。」
黒田の指先と唇は激しさを増していく。
「…あぁ…っ!」
「お静かに…。聞こえてしまいます…。」
「だって…っあ!黒田が…悪いんじゃない…っん!」
私の内股を撫で回し、布越に潤い始めたところを焦らされる。
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