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くちなし
第4章 迷
「昴くん!ダメっ!」
「んふふー!だーめ。いつもの僕とは…少し違うけどぉ…
 ………んっ…。……ちゅっ…。」
「ん!………っ!////」

優しいキス。

「……っはぁ…雅ちゃん…もっと絡めて…。」 
「んんっ……。っは……!」
熱い舌が私にねっとりと絡みつく。
頭がぼぉっとしてくる。

「んっ……はぁ…雅ちゃん…かーわいい…よ?」
昴の舌に犯され、全身が熱くなってくる。
それなのに、まだ昴の身体の方が熱い。

「ちょ…!昴くんっ!身体熱いし!まだ、安静にしてなくちゃダメっ!!」

「えぇー。これはぁ、興奮したから熱いんだよー。
 雅ちゃんだって…熱くなってきたでしょ?ふふ!
 もーお…止まらないんじゃないのぉ…?」

耳元で色っぽく囁かれ、どんどん昴のペースにのせられていくのがわかる。耳を甘噛みされ、悶えてしまう。

「や…ん!…はんっ!」
「あぁ。こんなところで、興奮しちゃう雅ちゃんも…
 悪くないなぁー?んふふ!」
もう誰か止めてと心の中で叫んだ。

ーガチャ!ー
「昴さーん?検温で…す…。…あ!体温計忘れちゃったー!失礼ー!」
ーバタン!ー

「看護師さんに見られちゃったね?ふふ!
 もっと…見られてもよかったのにぃ…。」
もう、私の洋服は知らぬ間に胸元がはだけ、淫らな姿になっていた。
「っ!!////もう!いつの間に!」
「わからないくらい、僕のキスが気持ちよかったんだねぇ?!あぁ。雅ちゃん…いいね!もっと乱れようよ!」
昴が興奮気味だ。阻止しなければ。
「す、昴くん!続きは、体調が戻ってから!ね?
 今は、そのー…薬のお陰だから!」
「んふふー!雅ちゃーん?今言ったね?
 それは、僕に抱かれてもいいですーってことだよね?
 明日にでも体調なおっちゃうよぉ?ふふー!」

一度言った言葉は戻せない。
後悔したって遅い。

「っ!!////」

何も言い返せずに詰まってしまう。

「たーくさん、気持ちよくさてあげる…ね?ふふー!」
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