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くちなし
第9章 昴
「ねー昴くんは、どうして明里と付き合ったの?」
勉強を教えている最中にそんなことを聞かれた。
「…好きだからかな。」
「そっか…言いにくいんだけど…昴くんと付き合い出したせいで、先輩達から嫌がらせ受けるらしいよ…。」
「……は?」
言葉を失う。
嫌がらせ?
なんで明里に…。
「誰だよ。先輩って……。」
「詳細はわからないけど…。何かあったら、また話すね?」
嫌な予感がした。
そう思った時には、図書館へ足が勝手に動いていた。
「っ…明里…!」
なんで気づかなかったんだ。
ードンっー
上の階段から鈍い音。
「え…ヤバくない…?」
「はっ?!自分から勝手に足滑らせたんじゃん…。」
複数の人の声。
「つーか!こいつが昴と別れないって言うから、悪いんじゃん!!!」
俺?
最悪の事態。
足を滑らせたのは……。
「明里っ!!!!」
「……………。」
頭から血は出ていないようだが、意識がない。
「す、昴……。違うの!これは……。」
お前の弁明が聞きたいわけじゃない。
俺が一番聴きたいのは明里が俺を呼ぶ声だ。
「いいから!!早く人呼んでこいよ!!」
勉強を教えている最中にそんなことを聞かれた。
「…好きだからかな。」
「そっか…言いにくいんだけど…昴くんと付き合い出したせいで、先輩達から嫌がらせ受けるらしいよ…。」
「……は?」
言葉を失う。
嫌がらせ?
なんで明里に…。
「誰だよ。先輩って……。」
「詳細はわからないけど…。何かあったら、また話すね?」
嫌な予感がした。
そう思った時には、図書館へ足が勝手に動いていた。
「っ…明里…!」
なんで気づかなかったんだ。
ードンっー
上の階段から鈍い音。
「え…ヤバくない…?」
「はっ?!自分から勝手に足滑らせたんじゃん…。」
複数の人の声。
「つーか!こいつが昴と別れないって言うから、悪いんじゃん!!!」
俺?
最悪の事態。
足を滑らせたのは……。
「明里っ!!!!」
「……………。」
頭から血は出ていないようだが、意識がない。
「す、昴……。違うの!これは……。」
お前の弁明が聞きたいわけじゃない。
俺が一番聴きたいのは明里が俺を呼ぶ声だ。
「いいから!!早く人呼んでこいよ!!」