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目が覚めたら。
第6章 変態王子が暴走しました。2
 

「ナツ、ハル兄は……」

「しーちゃんは、波瑠兄を拒んだの? 違うよね、おねだりしたのはしーちゃんの方だって自分で言ってたよね! ねぇ、僕を消したくないっていうのは口実で、波瑠兄以外は受け入れたくないんじゃないの?」


 苛立ったような悲痛な声に、胸がきゅうんと締め付けられる。


 嫉妬……してるの、ナツ。

 あたしとした、ハル兄に。


「僕には、許してくれないくせに!! 本当に僕がだめかどうか、試そうともしてくれないくせに!!」


 そしてあたしは、そんなナツに昂奮しているの? 

 ハル兄への悋気を強めるナツが愛しくてたまらない。


「ねぇ、しーちゃん。こうやったら波瑠兄を思い出す!?」


 ナツが手にするオモチャの突き上げが大きくなった。

 まるで子宮の奥を貫くかのように。


 同時にナツの肉棒を扱くあたしの手を、ナツはがしりと掴むと速度を速めた。同調させたいかのように。


「こういう風に波瑠兄にされたかったの!? して貰ったの!?」


 錯乱してくる。

 灼熱のように熱く硬いナツのモノが、あたしのナカを突いているのだと。


 そうするとあたしのナカを暴れるソフトのものが、急に硬さを増したような気分となり、今まで以上にあたしのナカがそれを敏感に迎え入れてしまう。


「しーちゃん、僕だって出来る。しーちゃんを悦ばせられるオトコは、波瑠兄だけじゃないこと気がついてよ!!」


 はっはっと短く荒い息をつきながら、ナツのモノも息づいている。



「僕を受け入れてよ!

もっと僕の愛を感じて、僕を欲しがってよっ!


あの波瑠兄を動かしたくらいの情熱、僕にもちょうだいよっ!」



 悲痛な声があたしの胸を貫いた。



――……息つく暇をやらねぇ。体位を変えて、勝負をかけるぞ。


 脳裏に蘇ったのは、ハル兄の声。


 あたしが欲しいのは、理性を吹き飛ばす……あの時のような猛り。熱。


「欲しいよ、しーちゃん。僕にしーちゃんちょうだい!!」



 ……理性が残るあたしは、頭を横に振った。


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