この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
目が覚めたら。
第6章 変態王子が暴走しました。2
「ナツ、ハル兄は……」
「しーちゃんは、波瑠兄を拒んだの? 違うよね、おねだりしたのはしーちゃんの方だって自分で言ってたよね! ねぇ、僕を消したくないっていうのは口実で、波瑠兄以外は受け入れたくないんじゃないの?」
苛立ったような悲痛な声に、胸がきゅうんと締め付けられる。
嫉妬……してるの、ナツ。
あたしとした、ハル兄に。
「僕には、許してくれないくせに!! 本当に僕がだめかどうか、試そうともしてくれないくせに!!」
そしてあたしは、そんなナツに昂奮しているの?
ハル兄への悋気を強めるナツが愛しくてたまらない。
「ねぇ、しーちゃん。こうやったら波瑠兄を思い出す!?」
ナツが手にするオモチャの突き上げが大きくなった。
まるで子宮の奥を貫くかのように。
同時にナツの肉棒を扱くあたしの手を、ナツはがしりと掴むと速度を速めた。同調させたいかのように。
「こういう風に波瑠兄にされたかったの!? して貰ったの!?」
錯乱してくる。
灼熱のように熱く硬いナツのモノが、あたしのナカを突いているのだと。
そうするとあたしのナカを暴れるソフトのものが、急に硬さを増したような気分となり、今まで以上にあたしのナカがそれを敏感に迎え入れてしまう。
「しーちゃん、僕だって出来る。しーちゃんを悦ばせられるオトコは、波瑠兄だけじゃないこと気がついてよ!!」
はっはっと短く荒い息をつきながら、ナツのモノも息づいている。
「僕を受け入れてよ!
もっと僕の愛を感じて、僕を欲しがってよっ!
あの波瑠兄を動かしたくらいの情熱、僕にもちょうだいよっ!」
悲痛な声があたしの胸を貫いた。
――……息つく暇をやらねぇ。体位を変えて、勝負をかけるぞ。
脳裏に蘇ったのは、ハル兄の声。
あたしが欲しいのは、理性を吹き飛ばす……あの時のような猛り。熱。
「欲しいよ、しーちゃん。僕にしーちゃんちょうだい!!」
……理性が残るあたしは、頭を横に振った。