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目が覚めたら。
第6章 変態王子が暴走しました。2
  
  
「――くっ!!」


 苛立ったようにナツの両手が早められる。
 

「奥だめ、奥はだめっ! ハル兄みたいにいっぱいトントンしちゃだめぇぇぇ! またおかしくなるからだめぇぇぇ」


 無意識にハル兄とのことを口走るあたしは、ナツの悔しげに息を詰めた様子に気づかない。


「しーちゃん……っ、今誰を呼んだの!? 誰と比べたの!?」


 悲痛な声とともに、オモチャが一気に抜かれ、あたしの秘部に熱いナツのモノが擦られる。ずらされているショーツなんて壁にもならない。


「挿れたいよ……好きなひとと繋がりたいよ。波瑠兄はできたのに、どうして僕は駄目なの? しーちゃん、しーちゃん……」


 絆されそうになる。

 擦り合う秘部が気持ちよくてたまらない。

 あたしの花芯を滑りびくびくするナツが、愛しくて堪らない。


 あたしもナツも息を乱しながら、腰を振ってしまう。

 同調する動きに、互いの欲を感じているはずだ。


 欲しい、と。


「しーちゃん、欲しいよ。しーちゃんに包まれたいよ。僕にもちょうだいよ、しーちゃんの愛」


 悲しげに傾けられたナツの顔。

 苦悶を宿すその顔は、一心にあたしを求めるオトコの顔。


「しーちゃん……」


 ああ、そんな泣きそうな目であたしを見ないで。

 愛しさが募ってくるじゃないか。

 胸がきゅんきゅんしてくるじゃないか。


「ねぇ、しーちゃん……」



 ほろりと……ナツの目から涙が零れた。



「好きなんだ……しーちゃんが」



 ああ、もうだめ。

 あたしの抵抗は、ナツの涙でもうだめだ。



 少しだけ。

 少しだけなら。



「しーちゃんに今、愛がなくてもいいから」



 理性が崩れていく。

 ナツに溶かされて、出てくるのは本能。



「だから、拒まないで僕を。

……ねぇ――静流」



 だからあたしは。



「僕にも夢を見させて。

静流に愛されていると錯覚させて」



 ナツのモノに手を伸ばして、あたしの蜜壷に――。


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