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目が覚めたら。
第6章 変態王子が暴走しました。2
……その時だった。
あたしの理性を刺激する、警告音が鳴り響いたのは。
ゲホン、ゲホン、ゲホンッ!!
びくっ!!
ゲホン、ゲホン、ゲホンッ!!
振り切ったはずの、あたし達の熱を遮断するその音に驚いたあたしは、
「あ、ああああんっ!?」
ひとり……イッてしまったのだった。
オモチャでもナツの手でも、ナツのモノでもなく、幻聴の刺激音で。
「しーちゃん、挿れても触ってもないのに、イッちゃったの!?」
ナツが悲嘆に暮れた声でなにをどう言おうと、どんなに絶望的な顔をしようと、イッてしまったのは間違いない。情けない、イキ方だ。
「僕が……イカせるはずだったのに!!」
「ごめんね……」
ぼやける視界の中……委員長が赤い顔でこっちを見ていた。
………。
は、なんでまた委員長!?
あのゲホンゲホンは、あたしの理性の警告じゃなくて、本当のもの!?
見られてたの!?
正気を取り戻したあたしは、ナツを押しのけてはしたない恰好を整えた。
ナツを見ると、すでに声の正体に気づいて萎えてしまったらしく、ナツのモノはズボンにしまわれ、チャックをあげていたところだった。
変態王子様も人様に自分のモノを見せつける趣味はなかったらしい。
そしてナツの深呼吸の音が響いて――。
ぶちっ。
ナツからまた不穏な音がした。
……嫌な予感がする。