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目が覚めたら。
第6章 変態王子が暴走しました。2
 ああ、この子……綺麗な顔してやることは凄い。


 どこで覚えてきたのだろう。

 今までどんな子を抱いてきたのだろう。

 こんな荒々しいことを経験してきたの?


 それを思うと、心がキリキリした。

 振り切るように頭を振りながら、あたしは大きく喘いだ。


「ナツ、ナツ……あぁ、あぁんっ、んんんっ……」

「しーちゃん、このままイこう? 僕とイこう? ねぇ、しーちゃん」


 荒い息の中で、ナツが切羽詰まったような声を出してきた。


「僕も……もうっ、根元強く握っても、はっ、んんっ……効果……無くなって、きちゃっ……たっ」


 長くもっているなと思っていたら、あたしが見えない裏では、いじらしい努力をしていたらしい。ナツが根元をもっていなかったら、ナツの尖端は……あたしの太腿からもっとあたしの視界に飛び込んできたのだろう。


 頑張れ、ナツ。


 なんだか応援したい気分になってしまうが、それも快感に上書きされる。


「うん、ナツ、イこ? ……あああんっ、んんんっ」

「ああ、しーちゃんのイクとこ見ながら、僕もイケるなんて幸せすぎ。しーちゃん、好きだよ、大好きだよ?」


 ああ、錯覚する。

 ナツと繋がっている錯覚が。


 ナツの熱さに包まれて、甘い言葉を囁かれて、あたしは一気に上り詰めていく。

 ナツがあたしの膝を抱えたまま押し倒し、その体勢にて大きく肉棒を抽送させてくる。

 その尖端があたしの腹部を掠めれば、その僅かな刺激で、あたしの秘部は呼応するように濡れて、快感が走る。


 もう駄目だ。もう体は果ては間近。


「ナツ……あたし……」

「ん……僕も……」


 果てのタイミングを見計らって、あたしとナツはキスをした。

 一緒にイこうねと両手の指を絡ませ合った。


 弾む息。上がる声。

 互いの名前を呼び合いながら、もう少しで達するという時だった。




 ガチャガチャガチャ。



 突然ドアノブが動かされる気配がしたのは。



『鍵しまってるよ?』

『今、開けるからそうがっつかないで』



 突然の聞こえる男女の声。


 その声の刺激にまたもやあたしは――。



「ああああんっ!?」


「しーちゃんの馬鹿っ!」



 そして――。



 ガチャリ。



 ドアが開いた。


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