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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
 

 だからあたしは、帝王の睥睨を毅然と跳ね返しながら、言ってやったんだ。

 そう、断固毅然と、ハル兄の気まぐれさに振り回されて憤る女性を代表して!




「ハル兄、おイタはおろしになって!」



 ……あたしの毅然の領域は、思った以上に小さかったらしい。

 なんで令嬢ぶった口調で、噛んでしまうのかな。


 大体なんで……"およし"の部分で噛むんだよ。

 おろしってなんだよ、大根かよ!

 それとも板でもおろす気かよ!


「………」

「………」


 コレ以上の言葉は出てこない。

 愚民の限界ここまで。潔く帝王の裁きを待つなり。



「………」

「………」


 無言の視線が辛い。


 笑うなら早く笑って。

 嘆くなら早く嘆いて。


 どうでもいいからリアクションが欲しい。



「………」

「………」


 やばい、完全にしくじりました。

 この険悪な空気、どう戻したらいいのかわかりません。


 やがて――。
 

「……シズ」

「へ、へぇ……」


 小心者の愚民、江戸時代にタイムスリップ。

 悪代官を前にした百姓気分だ。


 ああ、これからなにを言われるか。

 米百俵を即納しなければ、どんな無体をされるのか。


 帝王が言った。

 ドキドキ&汗だくだくのお裁きを待つあたしに、やけに神妙に。



「下着は選べ」

「……は?」


 帝王様は、苛立ったように目が細められている。


「萎えるんだよ、イマドキ3枚1,000円のを選んで買うか、お前」


 そして帝王はすたすたと自宅へお戻りに。


「………」


 萎える……?

 その割には随分といじくってくれていたような。


 しかも見てもいないのに、なんで3枚1,000円を知っている!? 


 おイタの意味を正確に受け取り、逆襲してあたしをKOした帝王。

 ……帝王、恐るべし。


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