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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
 
 不意打ちを食らった唇から、電流が走ったようなびりびりとした快感が体に走り、それに相乗したようななにか激しい奔流が、下腹部から頭上まで一気に駆け上ってきた。


 それは初めての衝撃で。

 その刺激の強さと早さに耐えられないあたしの体は強ばり、痙攣し……。


「ん、んんんんんんっ!!」


 あたしは、身を仰け反らせて……イッてしまったのだ。

 ……ハル兄の、触れあうだけのキスだけで。


 手であたしの背を支えたハル兄が、ふっと笑った。

 甘やかに……嬉しそうに。
 

「可愛いな、お前。そこまで俺とのキスがよかったか? 

だけど、こんなモンぐれぇで許してやんねぇよ? ……どれだけ、我慢させられたと思ってんだ」


「ハル兄なんで……」


 涙目になりながら訴えると、ハル兄は優しく笑った。



「あんな強烈な告白されたんだ。シズ……」


 ハル兄はあたしの背に回した手に力を込め、あたしの体を密着させた。

 そしてあたしに擦りつけるようにゆっくりと腰を回せば、あたしの下腹部が感じ取る。


「あ……」


 きちんと反応していると思われる、ハル兄の分身の存在を。


「まだ半勃ちとまではいかねぇが、あれだけなにをしても無反応だったのを思えば十分だ」

「……っ。あたしの手でも口でも駄目だったのに……」


 感動のあまりほろりと泣いてしまうと、ハル兄は笑いながら目許に口づけた。


「……俺はきっと、お前の言葉責めに弱いんだな。お前の涙と」

「……ぐすっ。……ハル兄のアホ」

「なんだと、ゴラア!?」

「う、嘘つきっ! 弱くないじゃん、強くなってるじゃんっ!」

「なんだ喧嘩売ってんじゃねぇのかよ」

「違うよっ!」


 少し沈黙が流れた。


 ハル兄は、まだ腰をあたしに押しつけてくる。



「治ればいいね」

「お前が治せよ。治し方わかったろ?」


 ハル兄が甘えたような声を出してきて、あたし諸共ベッドに横に倒れる。
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