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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
「シズ」
ハル兄は言った。
「俺は、お前と同じ"好き"は持っちゃいねぇ」
自分に正直すぎるハル兄は、たとえ演技だろうとあたしの"好き"を拒み、セフレでも強いる設定にしたのか。
あまりにリアルな……演技と現実の狭間。あたしにそれに苦笑している時、ハル兄は続けて言ったんだ。
「俺にあるのは、そんな生半可な"好き"じゃねぇよ……」
その唇はあたしの耳もとに移動した。
鼓膜に直接ふりかけるような、そんな熱い吐息混じりに囁かれた言葉は……。
「――狂おしいほどの……
"愛してる"だ」
あまりにも破壊力がありすぎて、あたしはぶるりと身震いした。
「お前は……俺のために生まれたオンナだ。
ずっとずっと……俺が守ってきたんだ。
誰にも渡さねぇよ、俺は……」
ハル……兄……?