この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
 



 真上に戻った顔からは、悲痛に思うくらい真摯な漆黒の瞳が向けられる。


 僅か数センチ――。


 今あるその距離が……

 捕食されない安全領域であり……危険領域。


 これ以上の踏み込みは、なにかが変わる気がした。

 踏み込みたい、だけど踏みたくない――。


 喉の奥がひりひり乾く。


 あたしは……思わず顔を背けた。


 恐い。

 なにかが変わるのが。どう変わるのかわからないこそに。


「逃げんじゃねぇよ」


 ハル兄の手で真っ正面に固定されてしまったあたしの顔。

 ハル兄は、見えているはずだ。


 あたしの赤く染まりすぎた顔を。

 ……ハル兄にのぼせているような、そんな顔を。


「逃がさねぇよ。……ちゃんと向き合ってるだろ、今の俺は」



 向けられる漆黒の瞳は、燃え盛る炎のように熱すぎて。

 ハル兄の熱に囚われる。


 ますます、熱さを煽られる。



「へたれてねぇだろ、今の俺は」



 ああ……焦がされそうだ。


 身も心も……ハル兄の熱が充満して、苦しい。



「だから、俺の本気……感じ取れ」



 警鐘のように、心臓がけたたましく鳴り響く。

 これ以上は逃げろと告げている。



「お前が俺を選ぶというのなら。

俺が好きだというのなら――。


この歓喜に代えて、俺の全生涯……全力で愛してやる」



 振り絞ったような声音に、秘部がじゅんと濡れた。

 それを見計らったように、ハル兄が股間をあたしの秘部に強く擦りつけ、押し込むように腰を緩く振る。


 彼のモノは、少し固くなったような気もするが、実際はどうかわからない。そんなこと、確認する余裕もない。


「――静流。

お前のすべて……髪一本残さず貪ってやる。俺の熱で焼き尽くしてやる。

……ちらりとも、よそ見はさせねぇぞ」



 灼熱を滾らせたオスの眼差しで――、



「それが、お前に向ける俺の……"愛"だ」



 熱に喘ぐように苦しげに吐き出されたその声に、あたしは――。





 あたしは――。









「なぁんてな」


 ハル兄は、にやりと笑って、あたしの額にでこぴんをした。


/920ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ