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第7章 鬼畜帝王が暴走しました。

　

　そしてハル兄は、ねっとりとした舌を暴れさせながら、片手であたしのブラウスの前ボタンを全て取り払い、フロントホックのブラも瞬時に外す。


　その鮮やかさは目を瞠るばかり。

　裸にさせられたことで反射的に胸を手で隠して身をよじれば、ハル兄がその手を強引に押し開き……熱でぎらぎらとした目を向けてきた。


「……なんで、こんなに脱がされやすい服着てんだよ。誰に脱がされたかったんだよっ！　このブラのフロントホックなんて邪道だろうがっ！」


　またがぶりと耳を噛まれた。

　帝王様は、耳がお好きらしい。


「そんなこと言ったって……これはナツの趣味で……」

「……っ!!　なんで俺と趣味が被るものをお前が着てるんだよっ!!　そんなの着てうろちょろして、俺を煽ればどうなるかなんて一目瞭然だろうが!!」


　清純派路線、白いフリルが可愛いもの……ハル兄も好みだったんだ。

　だけど付き合ってた彼女達は、かなりイケイケ路線だったけれど。


　そして、ハル兄の趣味でもあったらしい服をあたしに着せたナツではなく、着たあたしが怒られる、この不条理さ。


「剥いてもフリフリ……お前どこまで俺を暴走させればいいわけ!?」


「だからこれはナツの……」


「ナツナツうるせぇんだよ、お前っ！」


　がぶり。


　囓られたのは……


「ひゃあんっ」


　あたしの胸の頂きだった。



「なんでこんなに俺を誘うよ!?　喰いたくてたまらなくさせるよ!?」


　ああ、あの舌でなぶられていると思うと、体に快感が走る。


「あっあっ……だめ、ぅぅん、波瑠、ああ……んんんっ」


　それでなくともハル兄のキスで火が付いていた体は、あたしの弱点のひとつである乳首を攻められ、乱されていく……。