この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
ハル兄は片手で苛立ったように片方の乳房を震わせ、時折爪で赤く尖った蕾を弾いて刺激を与えてくる。
同時にもう片方の乳房には、ハル兄の舌がもどかしげな乳輪をなぞり、歯でその中心を噛みついてくる。
「あああっ、だめ、波瑠、それだめぇぇぇぇっ」
びくびくと体を震わせて快感を訴えるあたしの前で、ハル兄は目を細めながら空いた手で白衣を脱いで放り捨て、黒いブラウスのボタンをすべて外していた。
垣間見えるのは、男らしい逞しい胸板。
よく鍛えられた、筋肉質の胸。
それだけで強烈なオスのフェロモンにくらくらするというのに、ハル兄は覆いをすべて取り去り、自らの精悍すぎる体を見せつける。
「目をそらすな。俺を……見ろ。お前には俺のすべて見せてやる」
あたしの上に跨がりながら、帝王は挑発的な眼差しであたしを見下ろした。
「お前は……この俺を思い出して、オナってたんだぞ?」
突然投下された爆弾。
あたしの顔は羞恥にぼっと赤く染まる。
忘れていたわけではないけれど、忘れたい過去――。
「忘れさせてはやんねえぞ――」
見透かしたようにハル兄は笑った。
「あの時お前は……俺が欲しいと思ったんだろ? オトコとして、俺を感じてたんだろ? 感じたいと思ったんだろ?
なぁ、あの体の衝動と共に、心も衝動的になれ」
そしてハル兄は、焦れたように目を細めた。
「俺に堕ちろ、静流」
だめだ、震える。
あたしの細胞が震えてしまう。