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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
「はぁ……」


 大きなため息が下から聞こえた。


 怒られるのだろう。

 呆れられるのだろう。


 あたしはただの馬鹿だ、アホタレだ。


 泣きたくなってきた。


 ハル兄に気持ちよくなって欲しかったのに。

 ただ純粋にそれだけでしていたことだったのに。



「お前さ……」



 しょんぼりと俯いたあたしは、罵られるのを覚悟で涙目でハル兄を見た。



 掻き毟っていたらしい……乱れた髪を手で掻き上げたハル兄の顔は――。




「マジ……可愛すぎなんだけど」



 ……真っ赤だった。



「俺思ってオナっているだけじゃなく、俺と一緒に感じてイクってなに?」



 首筋まで真っ赤だった。



「すげぇ……愛されている気がするんだけど」



 帝王が。

 今は狩りはお休み中の、オンナを食い荒らし続けて、しかもオトコとして超最低な信条を3つも持つオトコが。



「なんだよ、それ……反則だって! お前俺を……どうしてぇんだよ。俺の心臓破裂させる気か!? それとも俺の体を熱で溶かすつもりか!?」



 真っ赤っか。


 帝王、アナタの方こそ、その可愛さは反則です――。



「この鬼畜っ!」



 ……らしいです、あたしは。


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