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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。

 びちゃびちゃと凄い音をたてながら、ハル兄の舌はまるで淫靡な生き物のようにくねくねと動いた。


 艶めいたその眼差しと視線を絡み合わせたまま、ハル兄は視覚からもあたしを攻めているのだろうことを、無意識に悟る。


 ぶるぶると震える太腿の内股をまさぐる大きな手が、快感を相乗させる。


 あまりの気持ちよさに全身が総毛立ち、あたしは悶えて嬌声を上げ続けた。


 だけど、ハル兄からは目を離せられない。

 そしてハル兄も離そうとしない。


 ハル兄の瞳には情欲の炎がちらつき、その勢いを抑えるかのように眉間に深く皺が刻まれた。

 なにかに耐えるその顔は、あたしが好きなハル兄の表情で。より一層あたしは乱れてしまう――。


 ハル兄のかき混ぜるような舌の愛撫は、やがてあたしの粒……花芽に一点を集中し出した。


「前の時も……んっ……ここを可愛がってやればよかったな……」


 あたしのよがり具合で、一番に感じる部分だと見抜いたのだろう。

 艶めいた流し目であたしを見つめながら、窄めた舌先で激しく揺らす。


「ふ……ぅんっ、ひゃああんっ、はっ、はっ……ああああんっ」

「……あぁ……食いてぇ……」


 カリと歯を立てられ、あたしは身を反らして体を震わせた。

 あたしが後方に倒れなかったのは……両手に繋がれているハル兄の手のおかげだった。

 いつ結ばれたのかわからないほど、あたしはハル兄の口淫に啼いて叫んで、悶えていたらしい。


 強く指を絡め合わせ、意志を持った生き物のように互いの指が動き、弄っていて……その動きはあまりにも淫靡で、ますますあたしの情欲を煽る。


 ハル兄の強引とも思える指の絡め方は、まるで挿入した時の……あの力強い抽送を彷彿させるよう。


 これはペットの奉仕などではない。

 ハル兄がペットなら、これは反逆。


 ペットの愛玩に成り果てるのはあたしの方。


 どこまでもハル兄は、あたしに忘れられぬ快感を植え込んでいく――。


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