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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
「見られた……。波瑠の目の前で漏らし……見られた……。この歳で、漏らしちゃった……。お嫁にいけない……っ」
するとハル兄があたしの頭を持ち上げて、両手で抱きしめてくる。
「だったら……俺んトコくればいいだろう?」
そこから向けられる流し目は、濃密な甘さを含んでいて。
「茶化さないでよっ!! あたしはお漏らし……」
「茶化……スルーかよ」
それが、結婚を迫るオンナを拒絶して独身を貫いてきた、ハル兄なりの求愛と求婚の言葉だったことは露知らずに、ただわめく。
「しかも後の方に指入れられて、お漏らし……。あんな豪快におしっこのお漏らし……。見られちゃった……波瑠に……」
「それはシッコじゃねぇよ」
「え?」
「お前は潮を吹いたんだ。オンナとして体が悦んだんだ、俺に愛されて。お前には恥ずかしいことかもしんねぇけど……俺にはたまらねぇ、オトコとしての勲章みたいなもんだ。だから……俺は嬉しい」
甘やかなその声に――
「可愛く悶えるお前に……俺の方がそそられて、すげぇ……感じた」
あたしはぞくりと震えを感じた。
「ああ、寒いか? 俺があっためてやる」
ぎゅっと逞しい体で抱きしめてくるハル兄は、甘々すぎる雰囲気を纏っていて。
「どうだ? もっとぎゅっとした方がいいか? つーか、俺がしてぇよ」
風呂場で感じたような、甘えっ子モードに入っているらしい。
そしてあたしもそのモードに染められてしまったらしい。
「波瑠……ぅ。ちゅ……っ」
「ん。ほら、唇を開け。んんっ……」
その声はハル兄の昂奮しているような声音で、かかる息が熱かった。
抱きしめあいながら、舌を絡ませ合う。
うっとりとした顔でキスをしているハル兄の表情に、胸がきゅんきゅんして止まらない。
あれだけキスを拒んでいたのに、キスをしたくて仕方がないという艶めいた表情を引き出したのは……あたしの乱れた姿?
ねぇ、あれでハル兄は感じてくれたの?