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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
手を伸ばして、ハル兄のモノをおずおずと握ってみると……それまでにはなかった"芯"があった。
「半勃ち……までキてんだ。あ……っ、やべぇな、色々と一気に反応しすぎて……漏らしたら、冗談にならねぇや。手を離せ。今はこっちの方がいい」
その手を首に回させ、角度を変えてキスをすることに夢中の帝王。
唇を離しては重ねてを繰り返す、穏やかなキスだった。
互いに惹き付けられたかのように、引力のように引き寄せられて、キスが止まらない。
キスから感じるのは、ハル兄の悦び。
そしてハル兄もまた、同じキスからあたしの悦びを感じているのだろう。
「ん、ふぅ……っ……」
「あっ……静流……んんっ……」
漏れる声は甘やかすぎて、名前を呼ばれるとぞくぞくしてくる。
「波瑠……っ」
「ん……静流……」
しばらくあたし達は互いの名前を呼びながら、キスに耽っていた。
失禁でも潮吹きでも、羞恥に関しては大して変わらないが、それでもそんな醜態をさらしても、こんなに悦びをみせてくれるひとがいるとは、さらにはそれが鬼畜帝王だということが、あたしには意外だった。
嫌味のひとつくらいはあると思ってたから。
だけどどうしてこんなに嬉しそうな声を出すのだろう。
「ベッド……汚れちゃった……ごめんなさい」
「いいんだよ、んなこと。お前の痕跡なら、お漏らしでもいい。たとえ今のがお漏らしだとしても、今さらだ。静流」
唇が離され、優しく撫でられるあたしの頭。
すり寄せられる頬。
ああ――。
この甘く蕩けるような空気に、酔ってしまいそうだ。