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目が覚めたら。
第7章 鬼畜帝王が暴走しました。
甘ったるい空気の中で、ハル兄が言う。
「昔なんて、お前のおむつ替えのために両足開いた途端にプシャーだ。オトコのように勢いよくプシャー」
……帝王は、やはり場の空気をものともしないお口が悪い方で。
「毎回毎回プシャーだ。俺が学生服着てようと、おろしたての高価な服着てようと、容赦なくプシャーだ」
プシャーを連発されれば、居たたまれなくなる。
「……なんか……ごめんなさい」
「いいんだよ。そのあとじっくり、毛のないお前のを見させて貰ったから」
……はい?
あたしの狼狽に気づかず、卑猥なことを仰る帝王様の声は、内容に反して柔らかく優しいもので。……おかしな熱も込められていて。
「あの時思ったんだ。お前のに毛が生えて淫らに熟してきた頃、きっと俺がその中を奥までぶっ挿さして、思いきりかき回すんだろうなって……」
「い~や~ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
あたしは羞恥にじたばたしながら逃げようとするが、ハル兄は笑いながらあたしを逃さない。
笑っているということは確信犯なのか!?
「こっちこないでよ、このエロエロ帝王っ! まだなにもわからない、いたいけなあたしに、なにエロいこと思ってるのよっ! なに見てるのよっ!」
羞恥と怒りは紙一重。怒声を発するあたしに、ハル兄は不意に顔から笑みを消して両手でぎゅっと強くあたしを包み込んできた。
「直感だったんだよ」
今度は、真剣ゆえに悲壮にも思える声音で。
「ふんぎゃあふんぎゃあ泣き叫ぶお前を初めて見た時、こいつは俺のために生まれたオンナだと思った。じゃなきゃ……誰が血も繋がらねぇ隣家のガキのおむつなんて替えるかよ。頼まれたってしねぇだろ。誰が小便の臭い落とすためにもう1回朝風呂浴びたおかげで遅刻常習犯として反省文書かせられてまで、ダチにそれでも小便臭いと腹抱えて笑われ消臭スプレーかけられてまで、それでもお前のオムツを替え続けるかよ」
その切実な声が響きに、あたしの思考はある考えに思い至った。
この話の流れからすれば……。