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目が覚めたら。
第3章 変態王子様は×××でした。
ここまで淫らなことを、今までしたことがない。
亀頭部分を舌でぺろぺろして精一杯だった昔の恋。
グロテスクなものに羞恥とおぞましさが先だって、それが愛の行為だというようには思えなかった。これならバナナ相手の方がよほど愛おしく思えたものだ。
だけどナツのは違う。
美味しそうに思うのだ。
思わず口をつけたくなるのだ。
そして口に含めば、ナツから出るものがまるで蜂蜜のように甘くて、もっと味わいたくなる。ありえないと思いつつも、何度味わってもナツは甘くてたまらない。
どこもかしこも甘い、王子様。
もっと髄まで、ナツを味わいたい。
……心も体も、ナツを渇望している。
ああ、目覚めたあたしは、なんて淫らになってしまったのか。
「しーちゃっ、僕……ああ、イイ……っ、しーちゃんがと思うと、しーちゃん、ああ……しーちゃんっ!!」
果てが近いのか、ナツは掠れた声を出しながら、あたしの頭をもどかしげに撫でる。
髪を後ろに梳かすように指を入れ、あたしと視線が絡むと……ナツは切なげな瞳を寄越す。
辛そうに眉間に皺を刻んだ美しい顔を、僅か横に傾ければ、汗ばんだ髪から滴る汗が、やたら色気を強調させる首筋から鎖骨に伝い落ちた。
「ねぇ……下に挿れさせて。しーちゃんを感じて、一緒にイキたい……」
とろりとした目で、またもや誘惑のおねだり。
それを拒んで、口淫の速度を速めた。
「違う、ちがっ、しーちゃんっ、それはだめ、あ……っ、僕、くっ……抜いて……しーちゃんっ!」
涙混じりの慌てた声が響く。
「しーちゃん……し……っ、あっ……イ、クっ!」
男らしい喉仏が反り返る。
「しー、しず……っ、ああ、静流――っ」
むせ返るような男の艶に目を細めながら、喉の奥で感じたナツの終焉。
ぶるぶると震えてさらに大きく膨らんで。
あたしは――熱い奔流を喉の奥で受け止めた。