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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
 

「触る時は俺の許可とれよっ」

「え、許可制になったの? 触っちゃ駄目なの?」

「触って貰いたくねぇオトコなんていねぇよ。だけど今の俺様は変なんだよ。すげぇ……体熱くて、俺様のモノも熱くて勃ちすぎて、いつも以上にすげぇ感じすぎるんだよ。俺遅漏なのに、早漏になっちまうじゃねぇかよ。童貞みてぇに、お前に触られてうっかりでも出したくねぇ!! はぁはぁ……なんだよ……これ……体が熱ぃ」

「熱? ED回復したからお祝い熱?」


 ハル兄のおでこに手を触れようとした瞬間、ハル兄の胸の頂きがあたしの体と擦れてしまった。


「あ、あぁ……っ」


 悩ましげな声を上げてハル兄の体が揺れる。


 凄い、なにこのひとの色気。

 思わず、ハル兄らしからぬ嬌態にガン見しちゃったよ。


「だから勝手にやめろって。悪いのはこの手か、その頭か!」


 両方ぱんぱんと二回ずつ叩かれた。


「え……だったらやめる?」

「……っ!!! 誰がやめるかよ!! 念願叶う直前に、やっぱお前鬼だろっ!!」


 ハル兄が泣きそうだ。


「じゃあ入る?」

「お前が誘うなよ。俺がお前を食うってんだろ? ムード満点の中で、俺主導で抱きてぇんだよっ!!」


 せっかく脱EDだというのに、色々と我が儘な帝王様だ。


 しかし、変だと言われれば変だ。

 ハル兄、息苦しそうだし、確かに体も熱い。


 それと反比例して、ハル兄の息子さんは元気いっぱいで。

 本体が具合悪いのに、今まで床に伏せっていたような息子さんが、なぜここまで元気溌剌?


 ……それが妙だった。

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