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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
 



「あぁ……キツ……」


 あたしを見下ろすハル兄の眉間に、きゅっと皺が寄る。

 たっぷりの蜜が溢れ出る蜜壺から、じゅぷりと重い水音が響き渡る。


 灼熱の固く太いモノが、あたしの膣襞を掻き分け、狭い道をぎちぎちと拡げるようにして、奥に押し入ってくる――。


 食らおうとするオスの猛りを感じて、あたしのメスの細胞がぶるぶると震えた。

 本能的に生じた、武者震いにも似た寒気が、秘部から頭に向かって突き上げてくる。

 息が詰まりそうな圧迫感。

 目がチカチカしてくる。

 前に一度経験しているのに、この挿入感は慣れやしない。

 むしろ前以上の迫力を感じて、あたしの体が強張ってしまう。


「静流、痛ぇか?」

「大丈……夫。いいよ、一気にしても……」


 ハル兄は儚気に笑うとあたしの唇にキスを落として、止めた動きを再開させる。


 獰猛な動物の性交のように、受け側の意志関係なく、強制的にずぶずぶと官能の海の底に引き摺り堕としていきそうな、そんな強引で重々しい挿入のくせに、ハル兄があたしを気遣い、ゆっくり丁寧に進めてくれたのがとても嬉しい。その心が嬉しくてたまらない。


 そんな心の動きが、緊張感を取り除けば……ハル兄が一気に深く押し入ってきた。


 ずんと加速をつけて入ってきた剛直な肉棒が、ごりごりと膣壁を強く擦りあげるその感触が、とてつもなく気持ちよすぎてたまらない。



「ぁああ……っ」

「んん……」


 あたし達は同時に、苦しげながらも甘い吐息を漏らした。


「……っ。はぁ……入ったぞ」


 そう歓喜の声を出すハル兄は、あたしの顔中に悦びのキスを落とす。


「あぁ……お前のナカ、すげぇ……熱くて……あ……いい」


 ゆっくりと律動するハル兄の腰。

 質量を誇る猛々しいものが生々しく胎内に蠢き、蜜壺に出入りする目も眩むほどの刺激が、全身に駆け巡る。


「ああっ、凄い……っ」


 大きすぎるものを迎え入れた結合部分が、焼けるように熱い。流れ出るふたりの淫らな汁は、熱を消すどころか煽るばかり。

 擦れ合う恥毛が、恥丘の感触が、快感に震えるあたしの体に別のスパイスを与える。

 ああ、ハル兄といやらしいことをして、繋がってる。

 そう思うだけで、快感が秘部から脊髄を通って、上方に向けて突き抜けてくる。
 
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