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目が覚めたら。
第8章 鬼畜帝王が暴走しました。2
「……っ、そんなに締め付けて悦ぶなっ」
「そんなこといったって……あ、ああ……これだけで……イッちゃいそうなんだもの」
膣壁を刺激される快感はより強まっている。
「まだイカせねぇよ。お前はもっと俺と……まったり愛し合うんだ。……って言ってる傍から、きゅっきゅきゅっきゅするな。学習能力、ねぇのか!?」
「だって、んんんっ、き、気持ちいいから……っ」
「浮力で俺様の重みを100%感じてねぇくせに、これで満足すんなよ……?」
ハル兄の目が優しげに細められながら、あたしの顔に張り付いた黒髪を手で掻き上げてくれた。
ふと、ハル兄と視線が絡む。
「………」
「………」
ハル兄から笑みが引き、次第に妖艶なオトコのもつ眼差しへと変わる。
半開きになった艶めかしい唇があたしを誘う。
「………」
「………」
ああ駄目……。
吸い寄せられちゃう……。
「ん……ふ……ぅっ」
「んん……っ」
重なる唇。
触れあう舌。
ねっとりと深くなりゆくそのキスに溺れていく。
切なくも思えるハル兄の真剣なキスの顔。
滾るような熱を孕んだ漆黒の瞳から視線をそらすことができず、夢中になって舌を絡めながらも、結合部分がじんじんと熱くなる。
浴室に響くのは唾液の音。
そしてハル兄が腰を動かす水音。
どれもこれもが卑猥で、くらくらする。
それなのに景色は綺麗すぎて、ハル兄への愛おしさが募りすぎて、どうすればいいのかわからなくなる。
思い出してしまうんだ。
あたしではなく、淫魔だとすぐに看破してくれたことを。
EDが回復してあんなに激しく攻めていたのに、あんなに乱れていたのに、それでもぶれずにあたしを助けようとしていてくれたこと。
淫魔の色欲に打ち勝って、あたしを引き揚げてくれたこと。
「ありがとう……ハル、波瑠っ、助けてくれてありがとう。さっきだけじゃない。いつもいつも……本当にありがとう。波瑠は凄く格好いいよ。あたし、波瑠の据え膳になりたい。だから……今度こそ食べて? あたしを気にせず、激しく食べていいよ?」
唇を外してそう泣きながら笑うと、あたしのナカのハル兄が大きく獰猛になった。