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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘
もしも今ここであたしが発情してしまったら。
もしもあたしが耐えられなくなったら。
あたしの淫魔を押さえられる可能性があるのはふたりだけだ。
あたしの主観がどうであれ、客観的に考えて……淫魔を目覚めさせる相手に助けを求めるのはおかしい。
だとすれば――。
誰かに頼らないといけないというのは情けなく悔しいけれど、あたしが誰かを襲ってその存在を消してしまう前に、その危険が高まった時は……モモちゃんを頼ってもいいのだろうか。
だけど百戦錬磨のハル兄でも大変な淫魔封じを、果たしてピュアピュアチェリーが押さえられるのか甚だ疑問。
それでも万が一の場合は。
あたしの理性をフル稼働しても駄目な場合は。
モモちゃんの、3番目の特濃精液を摂取してみるしか方法はない。
……アダルトナツとキスする以外にとれる方法は、これしかない。
それを、モモちゃんに前もって言っておかねば。
「モモちゃん……」
「なんだ?」
あたしを必死にアダルトナツから守ろうと身体を張ってくれているモモちゃんに、その背を向けてあたしは言う。
「……緊急時の場合、出動よろしく。思ったより早い出動要請になるかもしれない」
「………」
「……とりあえず、上のお口から淫魔を鎮められるか試させてね。あたしが自制心失っていても、まずお口にいれて。あたしの身体に合うのなら、モモちゃんの味はとっても甘く感じるはずだから。ナツは蜂蜜、ハル兄はメイプルシロップ。モモちゃんはなんだろうね。密かに楽しみ」
「………」
「……モモちゃんで無理そうなら、アダルトナツとキスする。あたしがよろよろでできそうもなかったら、モモちゃんがさせて。誰かを襲って消してしまう前に」
「………」
「……よろしく、モモちゃん」
「………」