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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘
「……。モモちゃんってさ、小学生の時の通知表の生活態度欄って、先生からなんて書かれてたの?」
「"品行方正、しかし協調性がないので養いましょう"」
ごめん、なんてフォローしていいのかわからない。
とにかくわかったことは、きっとモモちゃんが公衆の場で怒られたのは19年目にして初めてだろうことで。
落込んでいるだろうから、ここはお姉さんが励まさなきゃ。
「モモちゃん、(怒られ)初体験おめでとう。これは誰でも通る道。これでようやくモモちゃんも(まともな)大人の仲間入りしたんだよ。
(たとえ人生初の挫折だとしても)あたしはちゃんと知っているからね、モモちゃんのイイト・コ・ロ」
そうウインクして元気づけたのに。
「――っ!?」
モモちゃんが沸騰した。
え、なんで!?
「それ……未経験の俺への嫌味か? あんたお得意の羞恥プレイか?」
「へ?」
「それ、天然……なのか!?」
やばい。なんだかよくわからないが、モモちゃんのダメージが大きくなってしまった。
身体全体真っ赤っか、熟れたモモちゃんだ。
チョイチョイ。
「あ、モモちゃん……」
チョイチョイ。
「もう放って置いてくれよ。なんで俺ばかり……こんなにドキドキさせられるんだよ。俺ばかりあんたを意識して……、あんたはいつも余裕で……くそっ……、俺だってオトコとして……って、え?」
さすが学習能力があるモモちゃんは、肩に置かれたその手を払いはしなかったものの、払った方がいいようと思われたそれは……ゆ~ちゃんの手。
持っていたのが、マイクだったから。