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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘
ちゅぱり、ちゅぱり
わざと何度も粘着質な音をたてられ、ナツの唇にてきゅっと強く吸いあげられて愛撫される胸の蕾。
その間も下部は、くちゃくちゃと、飛沫が飛び散るような恥ずかしい音をたてられる。
あたしの秘部は発火しそうなほどに熱く、子宮に連動するような忙しく強烈な刺激に、次々に全身に波打ちながら広がる快感が止らない。
上からも下からも淫らに奏でられる音は、あたしの羞恥と興奮を高めさせ、より身悶えさせる要素になっていく――。
あたしの身体をわかりきっているナツの攻めは、ピンポイントで力加減も絶妙で。あたしはただ、ナツがくれる快感に酔いしれて息も絶え絶えに喘ぐしか出来なくて。
今まで泣いて震えるナツを大事に愛おしんでいたというのに、なぜか今、啼いて震えているのはあたしの方。
「ナツ、ナツ……やぁぁん、激し、激し……っ」
「ん?」
ナツの激しく動く腕を掴み、ぶんぶんと頭を振りながら、びりびりと身体に拡がる快感に涙を零した。
12年後のナツを前にあたしは取る術もなく、年上というプライドよりも女だから感じらえるこの歓喜の方を高められ、ナツの男を強く感じて求めるしか出来なくて。
ナツ、ナツ、ナツ――。
熱に蕩けたような甘い王子様。
ナツの熱で身体が溶けておかしいの。
気持ちよすぎて、心がついていけないの。
ナツ、ねぇ……ナツ。
あたしを助けて?
「あぁぁんっ、はぅぅ……っ、あん、駄目、ああ、変になる、駄目、駄目ったら……っ」
とろりとろり。
甘く笑うナツは、あたしの嬌態を嬉しそうに微笑んで眺めながら、口調だけは残念そうに言った。
「ふふふ、しーちゃんを愛すのを今は我慢しようとしている僕としては、こぉんなに可愛く喘ぐしーちゃんの顔を間近に見れないの、残念でたまらなくて」
「な、にを……っ、見てる、見てるじゃ……ナツ、駄目、あたし、イくっ……イッちゃう」
押し上げられる。
白い閃光がチカチカする。
目覚めかけた淫魔が完全覚醒するより早く、刺激を求めて高みに昇っていたあたしの身体は、容易く……果てに達そうと強ばり始める。