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目が覚めたら。
第9章 変態王子様の奮闘

 
 ……ん、2分って……?


 ………。



「え、2分!?」



 忘れていた!!

 あたし、水着を……!!!


「あれ、水着。貰った水着どこ!?」

「はぁい、こちらにご用意出来てます……」


 気づけば、あたしが着ねばならない水着をナツは手にしていた。


「あ、ありが……」


 しかしナツはあたしに手渡さない。


「僕がしーちゃんに着けてあげる。ん……随分小さいね、しーちゃんのDカップ、入りきるのかなぁ」


 しかもきっちり検分して。


「ナツ、2分しかないの、2分!!」

「ふふふ、2分かぁ……」


 暢気すぎる空気を纏いながら、ナツは――。


「ナ、ナツ!?」

「よく、見ているんだよ?」


 ビキニタイプの水着の……胸当てのある内側に、あたしに見えるように唇を落とすと、くねくねとなにかを捏ねるように舌を動かし、そして窄めた舌先でぺろぺろと忙しく舐め始めた。

 あたしの胸の頂きにあたる部分に。


 これは、遠隔的な愛撫――。



「な……っ」


 見ているだけで、あたしの胸がじんじんしてくる。

 それをわかっていながら、愉快そうな目を細めてナツは、最後に大きなリップ音を響かせて唇を離した。


「はい、名残惜しいけど……またね」


 それがナツによって素早く胸につけられた時、胸の頂きにナツがつけた唾液がひんやりとした感覚を伝え、その刺激に思わず身震いしてしまった。

 まるでナツの舌ごと身につけたような変な感覚――。


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