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目が覚めたら。
第10章 変態王子様のご褒美
ねぇ、なんですかその余裕。可愛い"ピュアピュアモモたん"はどこにお出かけですか。AV並みの獣じみた喘ぎ声が、そこまでモモちゃんを穢れた大人にしたとですか!?
「そうだよな、あんたもやる気満々だし、ナツも応援してくれていることだし。俺も初恋の綺麗なお姉さん相手に、頑張るか」
「は、はい!?」
今、はっきりと聞いた、初恋の"綺麗な"お姉さん。
こんな時なのに不覚にもどきっとしてしまった。
それをわかったのだろう、モモちゃんは微かに嬉しそうに笑った。
「ひとのこと、散々煽ってくれたし? せっかく大人しく我慢しようとしていたのに、演技という名で大人の関係をご所望のようだし?」
な、なに?
なにこの下克上。
『ひゃん、だめ、あああん、やぁぁぁっ、気持ちいい、いいよぅっ!!』
引っ込め、この恥知らず!!
ひとの心も知らずに、よがりまくる少女を自分勝手にも一方的に毒づきながら、あたしはじりじりと……迫り来るモモちゃんから後退する。
「おおっと。今さら逃がすかよ」
首根掴まれたあたしは、そして耳もとに囁かれた。
「観客を熱く興奮させて、優勝しましょうね、お姉サマ?」
艶っぽいその声に、腰の辺りからぞくぞくとしたものが頭上に迫り上がってきたあたしは、これから先を憂えた。
ナツ、ナツ、ナツ!!
モモちゃんの育て方間違えちゃった。
HELP&COME ON!!!!
ナツはモモちゃんと遠い距離で見つめ合い、
「!!?」
ナツはなにかをモモちゃんに投げたのだった。