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目が覚めたら。
第10章 変態王子様のご褒美
それは"僕の大事なしーちゃんから離れろ、この野郎"的な投石の類いだと思っていたのだけれど、コントロールよく投げられた"それ"を片手で受け取ったモモちゃん。手の中の"なにか"を見た途端、にやりと笑ったのだった。
「さすがはナツ。しかし……よくこんなものを…」
なんでモモちゃんが喜んでいるの!?
ナツからの牽制ではなかったのか!?
そしてナツは。
「待て待て待て――っ!!」
ナツは片手をあげて背を向けて、遠ざかっていってしまったのだった。
放置?
ここでまさかの放置プレイしちゃうの!?
しーちゃんの危機なのに!!?
モモちゃん野放しにしちゃうの!?
ちょっと待って、今までの流れは一体!?
ねぇ、しーちゃん明らかに困っているよ!?
ナツ、ナツ、ナツ――っ!!
「ナツから好きにやっていいとさ。さあ、あんたをどう料理させて貰おうか。一応あんたも知ってはいるだろうけど、俺は……最後までしていないだけで、それ以外は経験済み。だからなんでもしてやろう。あんたはどうされるのが一番いいんだ?」
ヒツジ皮を被っていた狼のメガネの奥の目が、妖しく揺れた。
佐倉桃、覚醒……?