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目が覚めたら。
第10章 変態王子様のご褒美
「あーん……」
そんな中、突如かけられた言葉に、つられてあたしも同じように口を開いて発音した瞬間、ナツは意味ありげな含み笑いをしながら顔を近づけてきて、あたしの五センチ上のところで動きを止めると、舌を伸ばして……その舌先から伝わった唾液を垂らした。
そう、開いたままのあたしの口の中へ。
「……っ」
ああ、ナツの唾液が、細い糸のように、するするとあたしの口に入っていく――。
何度も舌を絡め合わせている時点で、互いの唾液が交じり合っているのを飲み込んでいるはずなのに、こうしてゆっくりと……まるで繋がる為の儀式のように注ぎこまれたら、神聖というよりは卑猥に感じて、とんでもなくいやらしいことをされている気分になり、身悶えてしまう。
「やらし……顔」
そうしたのはナツだというのに、あたしの表情に満足げに笑うと、また笑いを消した気怠げな顔で、あたしの首元に上から顔を埋めるようにして、その舌先の焦点をあたしの耳に向けた。
「しーちゃん……大好き……」
ぴちゃぴちゃと音をたてて這うその舌先に、思わず喘いで身を竦めると……、ナツの手が服の下に潜り込み、腹を弄る。
その巧妙な指の這い方。
舌技と同じく、一緒に訓練されてしまったのだろうか。
どんな訓練よ!?