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目が覚めたら。
第10章 変態王子様のご褒美
なぜに今突然に発情!?
それまでのほのぼのムードはいずこに!?
「ん、んんぅぅぅっ……」
「はっ……ん、しーちゃん……可愛すぎ……。その顔、煽りすぎっ」
ナツの声が響き渡り、くちゅくちゅとした舌の絡み合いが卑猥なものへと変わっていく。あたしの下にいるナツの硬いモノがまた大きくなって、びくびくと動いている。
ああ、ナツの滑らかで技巧的な舌の動きに翻弄される。
あたしのウィークポイントを知り尽くしている。
このままでは飲み込まれると思ったあたしは、シャワーを出した。
だがナツシャワーを止め直して、やめない。
水も滴るいい男になりながら、挑発的な目を向けて、あたしの抵抗力を失わせるような、獰猛なキスに切替えてきて。
ああ、あたし如きが、発情中の変態王子の性技を躱して、中指の奥義を発動させることは無理だったのだろうか。
口から滴り落ちるのが唾液なのか水滴なのか最早分からない。
だが気を抜けば夢中になってしまいそうなナツのキスは、蕩けそうなほどに気持ちがいいものなんだ。
理性と本能が鬩ぎ合い、アップアップしている最中、やがてナツが唇を離した。
扇情的なその顔は、シャワーのおかげか湯気で上気していて色っぽい。理性を破壊するほどの妖艶さを纏っており、見ているあたしの頭がぐらぐらした。
「……がっついちゃってごめん。順番……あるよね」
ナツは困ったような顔で笑う。
踏み留めただけ、彼は自制心を取り戻しているのか。
「洗いあっこ、しよ?」
可愛げな口調とは裏腹に、スポンジにボディーソープをつけて泡だてるナツの面差しは、どう見ても魅惑的な姿態を持つ王子様にしか見えない。