この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
目が覚めたら。
第11章 鬼畜帝王が甘えました
――だったら、今の写メ送れ!?
そしてナツは、疑り深い会社の社長に言われて、自撮りした写メを、モモちゃんに画像加工して貰い、今にも餓死寸前のムンクの叫び顔にして送った。
豊かな国日本で餓死寸前はやりすぎだと思ったが、向こうは、やはりそれが加工された画像だとすぐに見抜いたらしく、元に戻してみて、これなら大丈夫だとOKを出したようだ。
――くっ。俺の技術が見破られるとは。
モモちゃん、相手が素人だからと侮りすぎて、その場でダウンロードしたスマホアプリでの簡易な加工をしたのが、裏目に出たらしいと悔し顔。
いやいや、機能制限されている無料版アプリで、あそこまでゾンビ顔に出来るのは、モモちゃんだけだから。相手が狡猾だっただけだよ。
だけどどうやれば、加工された顔の画像を元の顔に戻せるんだろう。機械オンチのあたしには、その原理がよくわからない。そんなこと出来ると知れば、『これが私です♡』なんて、可愛い顔の写メ公開している人達の何割がアウトだとわかられてしまうのか。……12年後の日本は恐ろしい。ぶるぶる。
――二日間撮影頑張ったら、ネズミーランドすべて乗り物優先VIP&1日パス券と、オフィシャルホテルスィート、ペア!? しかもタキシードとウェディング姿で、リムジンに乗れるんですか!? ネズミーランドのキャラ全員にお祝いして貰えるんですかなんでそんな太っ腹……え、撮影そのスポンサーの撮影だから!? はい、是非行きます!
後で聞けば、ナツは今回のこのプールで、色々とあたしとの距離を縮めようと画策していたらしい。ただ誤算は、ナツの合宿の効果が思ったほど効果的には結果が出ずに、焦って頑張りすぎたこと。
だから仕切り直しをして、今日は合宿の効果がまた出なさそうなら、今回は断念してまた次にも強化合宿を頼み込み、今日の処は帰るぎりぎりまで、あたしとプールで遊ぼうとしていたそうだ。…あの卑猥な水着をつけさせて。絶対、健全な遊び方じゃないと思う。