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目が覚めたら。
第11章 鬼畜帝王が甘えました
それで健全なデートコースに変更したらしいけれど、変態王子の考えること。ファンシーなネズミーランドでも卑猥なことをしようとしているに違いない。確かネズミーランドでもプールが出来たはずだから、6着ある卑猥な水着は、その時に持ち越されるかもしれない。
その手は食わないぞと心を強く持つあたしだけど、まあ、そんなこんなで予定は急遽変更となり、ナツは朝食後にお迎えがきて、あたしとモモちゃんはまた電車で揺られて帰ることになった。
そうして今、あたし達は朝食バイキングで並んでいるのだ。
ハムとソーセージばかり山盛りにしたあたしの皿に、ナツはひょいひょいとお野菜を付け足して行く。その間の会話に、モモちゃんは真っ赤な顔で「やめろ」だの「黙れ」だの「恥ずかしい」だのしか言わない。
長身のかなりのイケメンが、真っ赤な顔をしながら、眼鏡の奥のおめめをうるうるさせて、小動物のようにふるふるしている、そんなモモちゃんの反応の方こそが、余程目立つと思うのに。
そりゃあ"りあるびーえる"の最中を見られたんだから、恥ずかしいのはわかるけれど、ここはモモちゃん、男としての股間…いや、沽券に関わることじゃないの。
「モモちゃんがナツと友達を超えた"りあるびーえる"だとしても、同性としてやっていいことと悪いことがある。モモちゃんも望んでいないことされたのなら、「そんなえっちなことはやめて」とはっきり言わなきゃ! ナツは変態さんなんだから!」
そう強い語調で言い放つと、周りのひそひそ声に混ざって、
「黙っててくれ、頼むから……」
と、モモちゃんが死にそうな声であたしに訴え、ナツは少し考えるような素振りを見せながら、あたしに聞いた。
「しーちゃん、"りあるびーえる"ってどんなものを想像してる?」
「そりゃあ、愛し合う男同士でいちゃいちゃ、ぎゅうしながらちゅっちゅ……」
「ちゅう止まり?」
「……あそこをスリスリ? 舐め舐め? 上のお口でじゅぽじゅぽ? そこまでしちゃう?」
「おい、こんなところで変な擬音語はやめろ」