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目が覚めたら。
第11章 鬼畜帝王が甘えました
「……いいか! ナツもあんたもいかに卑猥であろうと……」
「モモちゃん…、あたし卑猥じゃ……」
訂正を求めた抗議は、モモちゃんの吊り上がった怖いおめめに、たちまちかき消えた。
「人の目がある公共の場で、やっていいことと悪いことがある! まず人様に迷惑をかけないこと!」
「あ、モモちゃ……あ、いえ…なんでもないです」
「まずはお前達は目立つんだから、それ以上に目立つことをするな! TPOをわきまえろ! TPO、何の略か言ってみろ」
モモちゃん、先生みたい。
てぃーぴーおー。
……何だろう。
「英語の略だ、略!」
「英語の略……? 『Tottemo Ponpon Oh my god!』」
するとモモちゃんが、キーッと怒り出した。
「どこが英語だ!! 英語っぽく言っても、英語じゃない!! なによりなんだ馬鹿丸出しの内容は! ナツ、答えは?」
「Time、Place、Occasion」
「正解!」
ふぉぉぉぉ!
ナツ凄い!!
褒めたらナツは嬉しそうに笑った。
「ナツの言う通り、時、場所、場合に応じた使い分けが必要だという意味だ。だからもっとTPOを……」
ちょいちょい。
「モモ……」
「黙れ、馬鹿な頭TOPを刻み込んだか!?」
ちょいちょい!
「うるさいな、俺の邪魔するな!」
そこに立っていたのは――。
「お客様、大声でここで騒がれると他のお客様のご迷惑になりますので…」
「くっ……なんで俺が……」
『支配人』の名札をつけたホテルの人に怒られ、説教してTOPを教えてくれただけのモモちゃんは、ふるふる震えていた。