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目が覚めたら。
第11章 鬼畜帝王が甘えました
あたしはモモちゃんに頭を手で押され、こそこそと大きな車の影に隠れた。モモちゃんは腕時計を見ている。
「あと、20秒か……」
「モモちゃん、こんなところにきちゃって、逆に危ないよ!? それだったらエントランスに出て、タクシー乗るとか……」
大勢の足音が反響し続け、あたし達を探しているような物音や声が聞こえた。今、どんな状況なのかこっそり覗いてみる。
三方から男達。
そして懐から……なにか出してはいまいか?
銃か!?
淫魔に銃向けるのか!?
と思ったら、取り出したそれは電動ひげそりみたいなもの。
「モモちゃん、ひげそりで淫魔って捕まえられるの?」
するとモモちゃんも同じようにして、車の窓から奥の景色を覗いた。
「あれはひげそりじゃなく、スタンガンだ!!」
「って、つけられたらびりびりしちゃう奴?」
「そうだ。白衣の奴らにあんたが拉致されそうになったと聞いていたが、あれはどこかのヤクザでも使ったのかもしれない。動きが荒くて無駄が多すぎる」
だけどそんな男達も、50人は居る。
どうするの、あれを倒すかまけるか出来るのか!?