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目が覚めたら。
第11章 鬼畜帝王が甘えました
「……サクラ。そこにいるアホタレの頭を叩け」
「わかりました」
コン。
頭を指でノックされた。
「サクラ、音が悪い。もっと強く」
「……はい」
ゴンっ。
頭のてっぺんからお星様が沢山飛んだ。
無言のままで、女の子に手を上げたモモちゃんに抗議の眼差しを向けたけれど、モモちゃんはごめんなさいというような悲痛な顔を見せたから、帝王ルールに従っただけだと、モモちゃんを許して上げることにした。
「よし。では説明を許す」
「はい。あんたはナツと篠田教授に会っているはずだ。経済学を教えている年寄の……」
途端にあたしの頭に閃くものがあった。
「ああ、絶倫のヨボヨボのタカシくんか! うわなに!? 委員長という女子大生の彼女いながら、出会い系サイト!? 妊娠中の妻!? うわ……委員長、不倫していること知らないんだよ、うわ、うわわっ、女を食い散らかして平然としているハル兄といい勝負のゲスっぷり!!」
「……サクラ。強にて3だ」
「………。わかりました」
ゴォンっ。
ゴォンっ。
ゴォンっ。
「モモちゃん、グーで殴るなんて酷いや。お姉さん泣けてきたじゃないか。あたしの頭が馬鹿になったらどうするの!?」
「シズ、それ以上は馬鹿にならないから安心しろ。お前は今、これ以上は下がない、馬鹿の底辺にいる」
ぐすん。
「波瑠さん、東京入ったらどこかの駅で降ろして頂けませんか? 俺、大学だけではなく、教授の自宅にも行ってみたりと、教授の行方追ってみます」
「そうか。だったら、大学まで乗せていく。お前もバイト掛け持ちして忙しいのに、悪いな」
「いえ、お役に立ちたいので、是非お使い下さい!」
モモちゃん、凄い奴隷精神!
お姉さん、拍手してあげたい。