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目が覚めたら。
第11章 鬼畜帝王が甘えました
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「信じられない! お外であんなことするなんて!」
車内、正気に戻ったあたしはご立腹。だが隣の運転手は何処吹く風。
反省どころか、にやにやしながら爆弾を平気で投げつける。
「そうか? その割にはお前、その"お外"で、すげぇ声で喘いで、潮まで吹いたんだぞ?」
「……っ!! それは! ハル兄が非常識だから、大体あんなとこで……」
「ほぉ? ノーパンで車乗ってる奴は常識人なのか」
ハル兄の視線が、パーカーを上に乗せたあたしのお股に注がれる。
あたしはもじっと太腿を擦り合わせて言った。
「ハル兄がパンツを脱がすから……っ」
「脱いだパンツに潮ぶっかけたのはどこのどいつだ? 俺のせいか? それとも海のせいか?」
「……ぐっ!」
愚民、帝王に敵うはずがない。
それでも試みてみたすべての砲撃は、すべて帝王に当る前に撃沈。
そう、いつの間にか脱がされ、砂浜に放られていたあたしのパンツは、あたしが豪快に出してしまったお潮で濡れて砂だらけになってしまい、到底穿けるものではなくなってしまったのだ。
ハル兄にその後もおイタをされながら、なんとかミニスカートを抑えつつノーパンで猛ダッシュして車に行き着いたあたしは、持参している荷物から、多めに入っていた下着を探した。
この際、紐でもいい。穴空いていてもいい。とにかく"覆い"が必要に思えたのは、ノーパンでいることに対する、人間の女性としての羞恥心からだ。エデンの園で、葉っぱで隠したイヴの気持ちがよくわかる。