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目が覚めたら。
第11章 鬼畜帝王が甘えました

 

「……シズ、人が見えてきたぞ。お前、この中でイクか?」


 見れば、いつしか車は商店街のようなところに出ていた。

 車が信号で止まれば、横断歩道を渡る人々が見えた。


 皆がこちらを見たら終わりだ。

 パーカーで隠しているとはいえ、運転手にノーパンの秘部を弄られて、身悶えているなんて。

 だがあたしの願い虚しく、ハル兄の車は高級車過ぎたらしい。

 車をちらちら見て行く人々が、乗っているハル兄やあたしもちらちら見て行くのだ。

 そして、ハル兄がパーカーを取って、後ろに放ってしまった。

 ハル兄のお戯れがはっきり見えてしまう。


「駄目、ハル兄……駄目ったら……っ」


 焦れば焦るほど、感じてしまうあたしの身体。もっと強い刺激で、イキたくて仕方がなくなってくる。

 見られていると思えば、余計に快感が強まっていく。

 羞恥よりも快感があたしの思考を染めていった時、ハル兄が秘部から指を引き抜いた。


「え……?」


 消化不良の秘部は、蜜を垂らして疼きながら刺激を待っているのに、ハル兄は触ってくれない。


「ハル兄……」

「なんだお前、本気でこの中でイク気か?」


 ハル兄はハンドルの上に両手を置き、その上に顎を乗せて外を見ている。


「イキたいのなら、オナれ。ただし、俺の名前を呼んでな」


 意地悪げな笑いを浮かべたハル兄があたしを見た。

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