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目が覚めたら。
第11章 鬼畜帝王が甘えました

「お前が遅ぇんだよ。洗うのに時間かけるならともかく、なにバタフライして俺のこと忘れてやがんだ」
じっとりとした目が向けられる。
「全部見てたの!?」
「ああ、ガラスだからな。お前股間だけは随分と念入りに洗ってたが、そこまで濡れてたのか?」
「違います!」
と言いつつ、顔をそむけるあたし。
「こっち見ろよ。寂しいじゃねぇか」
そむけた顔は、ハル兄に顎を掴まれて戻される。
酒気を帯びたハル兄の目許は、実に色気に満ちている。
なによりこの男は、顔だけでもイケメンなのだ。顰めっ面をすれば迫力ある強面になるが、黙っていれば男のフェロモンを纏った極上な顔立ちだ。
その上に、自らの男を強調させるかのように、首筋から鎖骨、筋肉がついた肩周り、男らしい胸板をちらりと見せ。凄まじい妖艶さを纏って、色っぽい眼差しであたしに流し目のようなものを寄越すなんて、男の免疫がないあたしは、湯にあたったようにくらくらしちゃうじゃないか。
さっきまで繋がっていた秘部が、熱くなっちゃうじゃないか。
あたしは、このハル兄に抱かれたんだ。淫魔の存在抜きに……。
「こっち見ろって。なんで目をそらすんだよ。これなら、俺ひとりで盛上がらねぇように、酒飲んだ意味、ねぇじゃねぇか」
そういうと、舌であたしの唇を左右に舐め上げた。
ぎらつく切れ長の目に囚われる。
ひとりで盛上がらないように、酒を飲んだ?

