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目が覚めたら。
第12章 鬼畜帝王が考えました
 


「はあはあはあ、はあはあはあ」

「……ほんとうにお前、負けず嫌いだよな」

「ハル兄に言われたくはないわ!」

「そんなに、俺の言うことを聞きたいのか? お前、ドMだな」

「ドエ……違います! Sになってハル兄を従えてやるんだから!」

「ほう、お前Sに佐伯姓を名乗りたいのか、そんなに」


 にやりとハル兄が笑う。


「は、佐伯姓?」


 SAEKI


「佐伯のSを名乗りたいんだろ? つまり俺に求婚してるのか」

「ち、ちが……」

「じゃあなんだ、妻ではなくて愛人でいいのか? 一生日陰の身で、マンションかどこかに囲われて、俺が来るのを今か今かとひたすら待つ生活がお望みか。そうかそうか、閉じ込められて俺に飼われたいのか」

「冗談じゃないわ! そんな監禁飼育される愛人になるなら、正々堂々とハル兄の妻になるわ!」


 にやにやにや。


 ハル兄のにやにやに、カチンとくるあたし。


 あたしの怒りを、にやにや!

 なぜにここまでにやにや?


「そんなに大声出すほど、俺の妻になりたいのか」


 それであたしは、ハル兄のにやにやと、自分がなにを口走ったのかを知って青ざめる。


「違……っ、それはハル兄の二択の「俺の愛人なら嫌か。そうだな、お前は俺に捨てられるのが嫌なんだもんな、俺の本命になりたいだものな」」

「だからそれは誘導尋「まあ、お前はオナって俺の名前呼ぶほど、俺が大好きなんだもんなあ」」

「ハル兄の誘「眼中外の相手に、潮をビュービュー吹いてノーパンにはならないよな」」
 
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