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可愛いヒモの育て方。
第18章 告白

 麻人は寝返りをうちながら、私の顔を覗きこむように見てくる。

「友梨香さんは、重く考えすぎなんすよ。どれも友梨香さんから見たマサルさんでいいじゃん。せっかく書いたのに。多面的な部分を切り取ってキャラにしたのなら、それはきっとどれも本物のマサルさんでしょ? 一人でいっぱい量産できて、効率的じゃないっすかー」
「……そういう問題?」
「友梨香さんは、今のその人を受け入れて、昔のマサルさんは忘れたいんですか? 初カレだったんでしょ? 記憶を塗り替えて、あの頃の思い出は無かったことにしちゃいたいの?」
「無かったことに?」

 反芻して、考える。マサルとの日々を無かったことに。
 初めてだったから痛かった。不安や悲しいこともいっぱいあった。付き合ってた期間も決して長くはなかった。だけどそういうのを全部引っくるめて、全力で恋愛していたのは、やっぱりマサルだった。あの時間を無かったことにしたいわけでも、ましてや綺麗に美化したいわけでもない。

「……無かったことにはしたくない」

 両腕で目元を覆う。瞼の奥がやたらと熱かった。
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