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第5章 ヌードな心。

「仕方ないよ。
そんな修羅場に遭遇したら、
気が動転してしまうだろうし、
浮気相手が居たなら、
憎らしくなるのも分かる。
大変だったね。」


「高島君って‥‥‥
優しい。
私は魅力ないのかな？
浮気されちゃうほど‥‥‥」

「そんな事ないよ。
今井さんは綺麗だよ。
美人だよ。」

「有難う。
お世辞でも嬉しいわ。」

彼女は涙をハンカチで拭いながら、
冷静になろうとしていた。

「彼氏バカだね。
俺ならそんな事しない。」

「えっ⁉︎」

「俺なら今井さんを裏切れない。
いくら会えなくて寂しくても、
浮気出来ない。
裏切らない。」

「高島君のような人が彼氏だったら、
良かったな‥‥‥‥」

「俺なら裏切らないし、
大事にするよ。」

「うん‥‥‥‥
そうだね‥‥‥‥」

彼女は辛い気持ちを
紛らわせたかっただけかも‥‥‥
しれない。

俺は弱った彼女を‥‥
自分のものにしたかっただけかも
しれない。


男と女をそんな自分に都合のいい理由で、
結んでくれる夜もある。