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蛇神様の花の宴
第5章 バレンタインデー
「ハートマークが最強に決まってんじゃん! 雪影はおじいちゃんだから、この意味がわからないんだよ!」

「いいえ、お菓子の大きさです。経験の浅いあなたこそ、何がわかるのですか」

むぅっと頬っぺたを膨らませている穂波と、にこにこ微笑みながら目が笑っていない雪影。
二人とも一歩もひきさがらない。

美鎖は冷や汗をかいた。
自分が不器用なせいでたまたま均一に作れなかっただけなのだが。

そこへ暗夜がぼそっと言う。

「そもそも、このお菓子は俺も一緒に作ったんだけどな」
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