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限界Lovers
第10章 カルテット★ナイト
「久しぶりに幼馴染み水入らずで…な?」


さすがにきーちゃんの彼氏はダメとは言えないから、そこは仕方なく目を瞑ろう。


それに…女の子二人より一人でも男がいれば変な虫も寄り付かないだろうし。


きーちゃんなら他所の女にちょっかい出すような男は選ばないだろうし…



「いいの?」


「俺ばっかどっか行ってみなみは留守番なんてさせられないだろ。でも…浮気はダメな」


「…しないよ」


「変な奴に声かけられても着いてっちゃダメ」


「行かないもん」


「単独行動も絶対ダメ。絶対一人になるなよ」


「うん、遥斗も浮気なんかしないでね」


「しないし!できないし!」


空気はどんどん甘くなって、根拠のない不安や妬きもちは性欲に変換される。


結局のところ、究極の愛の形がセックスなのだろう。
触りたい、繋がりたい、みなみに深く俺を刻んで誰にも触れさせたくない。


俺だけのものでいて欲しい…







…一度だけみなみの中に出したことがあった。
あの時の興奮と快感、満足感が忘れられない。



みなみはずっと俺のなのに、不思議とやっと俺のものになったと思った。
それをみなみも“嬉しい”と言ってくれて



あの一体感と幸福感。それこそが愛としてのセックスの真髄なんだと思う。



そして……



「みなみ」


「ん?」


「…………また中に出してい?」




それが男の本能なんじゃないだろうか。





「と…突然どうしたの?」


「突然じゃねーの、俺はいつもいつもみなみの中に出したいって思ってるの」



「………」



みなみの中に「俺」を残したいから。
みなみを俺で埋め尽くしたいから…


それはみなみへの想いが起因してしてるわけだけど…


時として上手く伝わらない。


みなみは何か言い掛けて、慌てて首を横に振った。


「…どうした?」


「何でもないよ…と、ところで遥斗は旅行どこ行くの?」


「知らない」


「知らないって…」


「付き合いの旅行なんて興味ねーもん」



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