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限界Lovers
第13章 私の知らない彼の顔
ーーーバイト仲間と来た旅行。
最初に寄った牧場でみなみちゃんに会った。
「えっ!すごい偶然!!」
目を真ん丸に驚くみなみちゃんだけど僕だってびっくりしてる。
『運命』の二文字が思い浮かんでおこがましいと瞬時に振り消した。
「あれ?なんか真っ赤だけど大丈夫?熱あるんじゃないの?」
「ない!ないないです!ちょっと…ちょっとだけびっくりして…」
だってまさかこんなところで会うなんて。
みなみちゃんは僕の言葉に笑った。
『そんなにびっくりした?』って…
ハイ…
すごくすごくびっくりしました。
今にも倒れそうです僕…
「そういえば鈴木くん今朝何か言ってたでしょ?」
「あっ!あれは…」
また顔が赤くなる。
気にしてくれてたんだみなみちゃん…
「あれは“お土産買ってくるね”って言おうとして…」
「そうなんだ?でもなんかその必要なさそうだよね」
悪戯なみなみちゃんのが可愛くて僕はまたホワホワしてしまう。
…それにここで会うということは目的地は同じということでいいですか?
「おーい鈴っち!おっぱいプリン売ってるぜー!」
「!!!」
こんな時に高梨くんが卑猥な商品を僕に教える。
高梨くん!僕がおっぱい好きだと思われたらどうするんだよ!!
すごい形相で振り向いて顔だけで伝えたつもりが高梨くんには伝わらず。
「おお!!おっぱいボールまで!おーい鈴っち買ってやろうか!?これで鈴っちもおっぱいの感触知れるぜ!」
「!!!!!!」
やめてくれ高梨くん!
まるで僕がおっぱいを知らないみたいじゃないか!!(知らないけど)
しかも童貞をこじらせてものすごーーくおっぱいを揉みたがってるみたいじゃないか!!!
おっぱいボールを両手に掲げ、揉みながら僕にアピールする高梨くんと大笑いの女子二人。
「楽しそうだね、Wデート?」
「ち、ち、ちがっ!」
「私なんかと話してたら誤解されちゃうかな?フフっ」
みなみちゃん!それ事態が誤解!!!
そう思うもテンパりすぎて言葉出ず。
「みなみ!行くよー!」
そうこうしてるうちにみなみちゃんは友達に呼ばれ…
「はーい!じゃあね、鈴木くん!」
そして呆気なく行ってしまった。