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限界Lovers
第13章 私の知らない彼の顔
……さて、他のみんなが一通り活動をし終えたところからアタシの旅行は始まります。
「旅行って用意が面倒なのよね~」
当日、手当たり次第の荷物をトランクに詰めて準備完了。
勿論ハルトくんの写真も忘れない。
勝負下着も忘れない。
「あーあ、玉美じゃないけどいい出会いの一つでもあればねー」
旅先でハルトくんに会っちゃったりしたら燃えるのに。
あの子絶対甘えん坊、アタシには分かる。
可愛いわぁ…母性本能疼いちゃうわぁ…
早くアタシのものになれば大人の魅力、思う存分教えてあげるのに。
「…さてと、」
重い体で立ち上がりトランクを引いて駅に向かう。
待ち合わせ場所には理奈子しかいなかった。
「おはーママ」
「玉美は?」
「寝坊したって。何か食べて待ってる?」
「嫌よ!下手に飯なんか食ったら酒が不味くなるだろうが」
「飲んべえかよ!」
結局理奈子と玉美を待ちながら話をして待っていた。
「私たちってさぁ、周りからどう見えんのかね?」
「姉妹よ姉妹」
「えーっ嫌だ」
理奈子がそんなことを言う理由もわからなくはない。
私たちは世間から浮いてるのかさっきから通行人にチラチラ見られてるから。
すると玉美がやっと到着。
「お待たせ~ごめんごめん」
「遅いわよー」
「つい寝過ごしちゃって。でもチェックインは3時でしょ?余裕余裕」
「まーそうだけど」
「早く行きすぎて旅館に入れないのもなんだもんね」
「着いたら早速飲みましょうね!?」
「あー、じゃあ酒買ってこうよママ!」
「もう…しょうがないわね」
玉美が入るとアタシたちは更に注目を浴びる。
…ま、そんなの今更気にしないけど。
それからアタシたちは酒をしこたま買い込んで旅館に向かった。