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限界Lovers
第14章 刺客
「んぐっ!?」


お酒は基本飲まない私。
お酒はカクテル一本でも酔ってしまうのに日本酒なんて飲んだら…


「ま、マズっ!」


「ヤダいい日本酒なのよ~」


「子供には分かんないのよ、勿体ないわね~」


カーッと血が沸くような感じがして、次第にフワフワ気持ち良くなってきた。


「…で?アンタは何で理奈子に拾われたのよ」


「……みなみ」


「は?」


「“アンタ”じゃなくて私には“みなみ”って名前がちゃんとあるんです!」


鈴之介は心底面倒臭そうな顔をして舌打ちをした。


「みなみは何で理奈子に拾われたの?」


「…遥斗を見かけて追いかけて行ったら私の他にも遥斗を追いかけてる人がいて…」


「男?女?」


「女です!…で遥斗に背中から抱きついてて…」


「羨ましいわね…で?」


「……終わり」


「はあ!?それだけ!?」


「…それ以上のことがあったら困ります!」



鈴之介は盛大なため息をついた。


「嫌ね~遥斗くんは何でこんなネンネがいいのかしら」


「だって遥斗に抱きつかれるの嫌なんだもん」


「そりゃ…分からなくもないけど?」


「遥斗の気持ちが少しでも動いたらって思うと怖くて…」


私より魅力的な人なんて沢山居るから不安は尽きない。
遥斗が私を好きでいてくれるのはよく分かってるけどそれはあくまで“今”の話で。


これから素敵な人に出逢ったら心変わりすることだって…ないなんて言い切れないんだから…


「アンタ遥斗くんと来たんじゃないの?」


「私は幼馴染みと…遥斗は社員旅行で」


「フーン…」


「その人も遥斗の会社の人だと思う…何か親しそうだったし」


鈴之介はちゃんと私の話を聞いているのかいないのか…



「…まあ、みなみの不安は分かったけどとりあえず服着れば?全裸でそんなこと語られたって…ねぇ?」


「!!さ、先に言ってよエッチ!」


「はあ?気づけよボケ!それに女体なんかに興味はねーわ!」


半泣きになりながら浴衣を着た。


ごめんなさい遥斗…みなみの…みなみの身体は弄ばれた挙げ句、大人数に晒されてしまいました…






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