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限界Lovers
第14章 刺客
ーーーきーちゃんに会った時の驚きは言葉では表せなかった。
みなみと行き先が同じだったなんて…
そしてきーちゃんに言われた一言。
『遥斗さんと温泉行くって…』
…みなみは俺もここにいることを知っていたということだろうか。
いつから?
どうして俺に知らせなかった?
「………」
考えて考えて…もうこれしかないという答えが浮かぶ。
並木さんとの一件をみなみに見られていた。
…多分それしかない。
館内を走り回ってみなみを探す。
でもどこにも見つけることができなくて…
「クッソ、みなみ…どこ居るんだよ」
そして携帯を取りに部屋へ戻る。
着信履歴を確認するもみなみからの連絡は来てなかった。
みなみにかけても出る気配はない。
居ても立ってもいられずに部屋を飛び出すと目の前にデカくて厚い壁が…
「遥斗くん…」
「!」
それは同じ階のあのオカマで…
「な…なっ!?」
何で居るんだ!!!
一瞬怯んだ隙にオカマは俺を抱え込み畳に押し倒される。
「!?!?!?」
「やっと…やっとこの時が来たんだわ…」
目を血走らせ荒い息のオカマが怖すぎて体が動かない。
「遥斗くん…優しくするからね」
「ひっ…!」
浴衣の胸を開かれて、どうにかうつ伏せになって身を守ると今度は後ろから手を入れてくる。
「固いおしりねぇ…可愛い」
「や、やめっ!」
「ヤダ体カチンカチンじゃない…もっとリラックスしてよ」
「できません…」
するとおかまは俺の尻を触りながら耳元に顔を近づけ…
「もう…カチンカチンにする場所間違ってるわよ」
「!?!?」
熱い息と共にそう囁いた。
怖えー…マジで怖えー…
その間にもおかまは俺の浴衣の上を器用に脱がせる。
帯のお陰でどうにか半身だけで止まり、俺の背中におかまの舌が…
「うわっ!」
「美味しい…感じちゃった?」
そしてもう一舐め。
「気持ち悪りい!」
「だんだん気持ち良くしてあげるわよ」
背中に当たる鼻息とヌルリとした舌に鳥肌が立つ。
俺…このままこいつの餌食になるんだろうか…
初めて「絶望」の意味を知ったその時、ドアのチャイムが鳴った。