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限界Lovers
第2章 お帰りなさいませ、ご主人様
初めて食事に誘ったのは八月のことだった。
早番で上がるというみなみに思いきって声を掛ける。


この日のために調べた小洒落たイタリアンなんかに連れて行くと学生のみなみに社会人の俺は大人に写ったのだろう。
目を輝かせ雰囲気に酔っていた。


二度目は翌月、今度は飲みに連れていく。
酒の弱いみなみに何度手を出しかけたろう…
でもグッと我慢した。


三度、四度とデートを重ね、映画を見たりネズミーランドに行ったり二人の時間を増やしていく。


そして告白。
みなみは泣いた。
みなみも俺が好きだったと泣いたのだ!


「大人」な俺はキスはしてもすぐにがっつくことなくみなみを大切にした。
みなみは男と付き合うのが初めてだと言った。
=処女だ。


キスもセックスも未経験なみなみに色づけしていく過程はたまらない快感だった。
俺の手に、言葉にみなみがどんどん快楽を覚えていく……


みなみはもう俺なしでは生きていけないはずだ。
それくらい俺に溺れ、俺もみなみに溺れていた。



みなみの就職がなかなか決まらない中、俺はこのまま結婚してもいいと思っていた。
…でも世の中そう簡単にもいかなくて、卒業と同時に同棲をすることにした。


朝起きるとみなみがいる。
家に帰るとみなみがいる。
寝るときにはみなみを抱いて眠れる…



俺、こんなに幸せでいいんだろうか。

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